「私たちはこれを過去のものにしなければなりません」というセーブ・ザ・チルドレンの広告と日本の素晴らしい広告ウーマンについて

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博物館や郷土資料館へ行くと、ガラスケースに入った土器や工芸品、そして昔の人々の暮らしを再現したマネキンなどを見かけますね。

それを見るにつけ、「あぁ、昔はこんな過酷な生活をしていたのか」と先人たちの苦労が偲ばれます。

しかし、世界規模では「あぁ、昔はこんな過酷な生活を…」ではなく、いま現在も私たちには想像がつかないような過酷な生活を強いられている発展途上国の子供たちがいます。

今回紹介する国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」の広告(オーストラリア・メルボルンで同団体が開催した「Make it a thing of past(それを過去のものにしてください)」と題する展示会の告知広告)は、そんな発展途上国の子供たちの姿を博物館に展示するような過去のものにしなければならないということを強く訴えかけています。

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▲ コンゴ民主共和国の少年兵

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▲ 北ケニアのドロ水を飲む少女

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▲ バングラデシュの未成年労働者

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▲ バングラデシュの未成年売春婦

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▲ コンゴ民主共和国の未成年戦争難民

海外の広告を見ていると、こうした内戦や貧困によって苦しむ子供たちを救おうという広告を多く見かけます(今後紹介したいと思っています)。

日本にいるとあまり強く感じる機会が少ないのですが、それだけ世界規模ではこの問題に対する関心が高いということなのでしょう。

ところで、「子供たちを救済する広告」というと、私にとってはある2人の日本人が世界的な広告イベント「カンヌ国際広告祭」でヤングライオン・メディア部門の特別賞を獲得したキャンペーン企画が強く印象に残っています。

・ADK若手クリエイター、カンヌで奮闘!|宣伝会議ヘッドラインニュース
http://www.sendenkaigi.com/headline/post_123.html

 当部門は28歳以下が対象で課題テーマに対し2人1組で企画案を考えるコンテスト形式で、メディアを活用し有効なキャンペーン企画案を競うもので、フィルム部門やプレス部門などと同様、一定時間で課題を仕上げるもの。日本からは、ADK の三木香さんと六浦薫さんが選抜され、日本含め20カ国が参加しました。
 今回メディア部門の課題となったのは、英国に実在する慈善団体が富裕層からの募金を促すための企画案というテーマでした。
…(中略)…
 予算は5000万円でキャンペーン期間は1年間、目標は富裕層から2億円の寄付獲得  ――など、条件が微細に設定されています。
…(中略)…
 早朝に完成したコンセプトは「イラク上空の通過時に、飛行機のファーストクラスでコーヒーを提供。そのコーヒーシュガーの袋をメディア化する」というものでした。

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▲ イラク上空の通過時に、飛行機のファーストクラスでコーヒーをサーブ。その脇には袋に少年と銃の描かれたコーヒーシュガー

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▲ 切り取り線に沿ってコーヒーシュガーの袋を破くと、袋に描かれた少年と銃が切りは離される仕掛け。「ファーストクラスで旅行をするあなた方にとって、戦争に巻き込まれた少年たちを救うのは、思い立ったらコーヒーシュガーの袋を破くぐらい簡単にできることなんですよ」というメッセージが強く伝わってきます

ちなみに、六浦さんとはご縁あって受賞後お知り合いになりましたが、本人に確認したところ、この企画は単にカンヌの賞を獲るためだけのものではなく本気で実現したい企画だと言っていたので、NPOなどの方でご興味ある方がいれば、ぜひとも声を掛けてあげてください。

参考までに六浦さんのブログはこちらになります。

■ 62kao blog
http://apps.62kao.com/blog/
62kao

最後に。

本人に直接言うと絶対に調子に乗るから言いませんが(笑)、このキャンペーンアイデアには正直しびれました。こういうことを考えられる人を心から尊敬します。

そういえば、六浦さん先週誕生日でしたよね? 遅くなりましたが、誕生日おめでとうございます! ニューヨークでの生活も存分に楽しんできてね!

【参考記事】
・Save the Children: Child labour | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/print/save_the_children_child_labour
・Save the Children: Contaminated drinking water | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/print/save_the_children_contaminated_drinking_water
・Save the Children: Child worker | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/print/save_the_children_child_worker
・Save the Children: Child prostitute | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/print/save_the_children_child_prostitute
・Save the Children: Child war refuge | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/print/save_the_children_child_war_refuge
・Save the Children: Child soldier | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/outdoor/save_the_children_child_soldier
・Save the Children: Contaminated drinking water | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/outdoor/save_the_children_contaminated_drinking_water

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Comments

勉強になりました。
有難うございます。
(かつてグループインタビューで対象者から終わった後にこう言われるようなら、そのグループインタビューはうまく行ったのだ、とよく自分でも言っていましたが、それと同じセリフです)

日本の広告業界が公共広告で儲けるようなゼネコン構造化するのは心配ですが、日本でもせっかく高いポテンシャルをもっている人が業界にいるのですから、こうした活動に対して儲け度外視(トントン)でもっと協力できるようになればいいんですけどね。

そうでなければ、いつまで経っても一般の人たちからは広告屋は高給とって世の中の役に立たないことをしているヤクザな商売ってイメージは払拭できないと思うんだけど。

実は、こうして書いているのも、他の面白系広告を紹介する記事に比べて、公共広告を紹介した記事への広告マンの反応がすごく鈍いからなんです。。。

愚痴ですね。すいません。

お考えごもっともです。
11月末に「広告の志」についての編著本を宣伝会議さんから出します。Sousekiさんにも是非(立ち読みでも結構ですので)ご高覧頂きたく存じます。

拝見させていただき、しっかり勉強します。
いまから楽しみにしています(笑)

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