シャッターというデッドスペースを広告媒体に変えたマクドナルドとアウディの驚くべき秘策

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店舗のシャッターってせいぜいお店の名前や営業時間が書かれているぐらいで、スプレー缶の落書きがしてあるもの。そんな先入観に縛られている人は、きっと今回紹介する広告のアイデアは絶対に浮かんでこなかったはず。

というのも、今回紹介する広告はマクドナルドがタイ・バンコクで24時間営業を開始するのに併せて市内各所のレストランのシャッターに掲出したものだからです。

レストランとマクドナルドと言えば本来であれば競合関係になってもおかしくない間柄なわけですが、ただし考え方によってはそこは営業時間にもよりけりということになります。

なにしろ通常のレストランであれば営業時間が終了してしまえば、そこでシャッターを下ろしてお客さんは入れないので、だったらシャッターに24時間営業のマクドナルドの広告を載っけてあげて、お客さんをマクドナルドへ案内してあげてもいいでしょ、ということになるわけです。

何とも平和と言うか呑気と言うか。。。

ただし、よくよく考えてみれば、マクドナルドは当然広告を載せられてハッピーですし、レストランはデッドスペースのシャッターに広告を載せることで収益が得られハッピー、そして、もちろんお店が開いていない時間に行ってしまったお客さんもシャッターを見て「マクドナルドへ行けばいいのか」となってハッピーなわけで、これって何気にWin-Win-Winな関係。

そう考えると、これって日本でも充分通用しそうなアイデアですね(レストランの説得には手間取りそうだけど)。

macd24horus

そして、今回もう1つおまけで紹介するのがカナダのアウディが実施したガレージのシャッターを使ったキャンペーン。

こちらは調べてみると、どうやら純粋な広告というのではなく、サービスの一環としてやったことが商品のPRにもつながっているという事例です。

「アウディR8 5.2 V10」という車がカナダで発売直後に完売してしまったため、どうしても車が欲しいというユーザー向けに、広告代理店「Lowe Roche」のアイデアとして「Audi.ca」のサイトでガレージのシャッターに貼る実寸大の横断幕を販売(?)したそうです。

実際にガレージのシャッターに貼り付けると、こんな感じでなかなかおもしろいことになります。

audigarage

うーん、「災い転じて福となす」と言うか「ピンチの時こそチャンスあり」と言うか。その柔軟な発想にはさすがに感服するしかありません。

誰もやったことのないことを考えたければ、まずは「自分の凝り固まった常識を疑え!」ってことですね。

【参考記事】
・McDonald’s: Open 24 hrs[I Believe in Advertising]
http://www.ibelieveinadv.com/2009/09/mcdonalds-open-24-hrs/
・Audi: Garage | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/ambient/audi_garage


ブッシュ元米国大統領を小バカにした中国の古紙再生業者の痛烈な広告

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右下に「Helping paper come back more useful.(紙がもっと役立つものに再生されるのを助けます。)」のタグライン。

recyclepaper

痛烈な皮肉。シンプルな広告ですが言いたいことは充分伝わってきますね。

日本人にとっては歴代総理自身が書いたこんな本やあんな本も、今となってはまったく同様のことが言えたりして。。。キャ、言っちゃった(笑)!

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【参考記事】
・Blue Ocean Paper Recycling: Bush[I Believe in Advertising]
http://www.ibelieveinadv.com/2009/09/blue-ocean-paper-recycling-bush/


フィリピンのピザハットが実施した30分以内の宅配を約束するユニークな仕掛け

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宅配ピザの「ピザハット」がフィリピンで実施したキャンペーンがコチラ。

pizzahutlate

見てわかるように、配達用バイクの後部にデジタル式のタイマーを取り付けて、通行人に対して30分の制限時間で確実にピザを配達先まで届けることを強烈にアピールしています。

何というシンプルかつ訴求力抜群のアイデアでしょう。

しかも、制限時間内に配達先まで着いたとき、もし頼んだ相手が「30分を超えた」と言っい張っても、これなら通行人がみんな証人になってくれますから、相手も文句の付けようがありませんね。

次はこれを進化させて、まるでアクション映画のようにカウントがゼロになった瞬間にバイクごと爆発するとかして欲しいなぁ。いや、さすがにそりゃやりすぎか(笑)

【参考記事】
・Pizza Hut: Time | Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/ambient/pizza_hut_time


広告が変化を求められている時代だからこそ、この時代に過去のCMを集めたDVDが発売されるのかもなぁ

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先日フジテレビ系列のワイドショー番組『とくダネ』を見ていたら、CMディレクターや映画監督として活躍し、昨年9月お亡くなりになられた市川準さんのメモリアルDVD BOXが10月28日に発売されるというニュースが取り上げられていました。

このDVD BOXには市川準監督の手掛けられた映画だけでなく、約60本40分にわたるCM集も収録されているということで、正直今現在買うかどうか悩んでいるところです。

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それにしても、収録されているCMのタイトルを見ているだけで、「あぁ、あのCMだ!」とCMの映像が思い浮かぶというのは、あらためて市川監督の偉大さを実感せずにはいられません。

収録CM(一部) ※<>内は主な出演者
・「ダスキン コールセンター」< きんさんぎんさん>
・「ヤクルト タフマン」 < 伊東四朗>
・「金鳥 タンスにゴン」シリーズ < 桃井かおり、沢口靖子>
・「金鳥 水性キンチョール」シリーズ < 大滝秀治、岸部一徳>
・「宝酒造 タカラcanチューハイ すりおろしりんご」 < 宮沢りえ>
・「サントリー ニューオールド」シリーズ < 長塚京三>
・「三井不動産販売 三井のリハウス」 < 池脇千鶴>
・「JAL 先得割引 チャイム」 < 相武紗季・三谷幸喜>
・「アリナミン ブランド広告」
・「AC 抱きしめる、という会話。父親」
他、計約60本のCMを予定

個人的にはそもそもテレビCMというものはあくまでも商業映像であって芸術作品ではないと考えていて、広告屋みずからがクライアントのお金を使って作品を作ろうだなどというのはクリエイターの身勝手そのものだと考えています。

しかし、こうしてきちんとクライアントに対して価値のある広告を提供した上で、結果として世間が作品としても一定の評価に値すると判断するものを作れるというのは、これはこれで素晴らしいことだと言わざるを得ませんね。

ちなみに、『とくダネ』の番組内で語られていた内容で私が特に印象に残っているのが、伊東四朗さん演じる変なオジさんがサラリーマンを応援する「ヤクルト タフマン」のCMについて、市川監督は「バブル崩壊後に元気のなくなったサラリーマンを何とかして勇気付けたい」という明確なコンセプトでこのCMを制作されていたという点。

これってマーケティング的にも商品コンセプトやターゲットユーザーをしっかり捉えているのはもちろんのこと、時代背景も鑑みた上で、それに対してどのように社会にとってプラスの影響を与えられるか、という大きなハードルを自らに課しているわけで、目指す頂の高みが尋常じゃないなぁと思います。

広告は常に変化を求められるものですが、今の時代はこれまでの時代ではあり得ないぐらいドラスティックな変化が求められている時代だと感じます。

そんななか、決して忘れてはならないのは、一口に変化と言ってもスイッチを押して一瞬ですべてが変わるわけじゃないということ。私たちが生きる世界には必ず連続性があります(以前、Twitterでは「反復性もある」とコメントしていただきましたが、まったくその通りだと思います)。

そこで広告が向かうべき変化の指針として、前ばかりを向いていないで、時にはこうした先人たちの成し得たことを振り返り、そこから多くのことを学び取り次へのステップへのヒントとすることも必要とされているのではないでしょうか?。

「歴史に偶然はない。あるのは必然だけだ」という言葉がありますが、最近になって市川監督のメモリアルDVD BOXの発売と時を同じくしてコカ・コーラや資生堂の過去のCMを集めたDVDも発売されるというのは、何か時代がそんな振り返りを必然のものとして要請しているような気さえしてきます。


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