まぁ、分かっている人には当たり前のことなんでしょうが、Webマーケティングなんて結局はマーケティングの1パーツであり、「One Of Them(複数要因のうちのひとつ)」に過ぎないんだと思います。
ところが、ネット専業の広告マンのなかにはそれを分かっていない人がいて、自分はネット専業なのでリアルのことは知りません、勉強する必要がありません的な人が多い気がします。
でも、そういう人にはぜひ自分がモノを買う時のことを少しでも考えてもらいたいものです。ネットだけで認知段階から購買段階まで完結する商材がどれだけ少ないものか。
例えば、ある商品を最初に知ったのはテレビCMだけど、その時には欲しいとも何とも思っていなかった。でも、実際に店頭で見たら商品に興味がわき、たまたま雑誌の記事を見た友人がその商品を先に買っていたので話を聞いてみたら無性に欲しくなってしまった。そこでさっそくカタログを取り寄せて最終的に買うかどうかを検討。結局のところはネットで検索してリスティング広告経由でその商品を買ってしまうなんてことが往々にしてあり得る。
この場合、ネット専業の広告マンの場合は、ネット経由でのコンバージョン1なんてカウントして、「やっぱりWebマーケティングって重要。モノを売るならこれからはネットだよね」としたり顔でいたりする。
でも、普通に考えてみたら、ネットでの購買行動はさきほども書いたような文脈(ストーリー)の上に成り立っている場合が多い。
要するに、サッカーに喩えればゴールを決めたのはネットだけど、そのゴールを決めるまでの過程で、マス広告やクチコミや店頭での情報、カタログなどが織り成す複雑なパスの集積がある。
それなのに、「オレってすげぇ。やっぱオレって才能があるからこうやってゴールを決められるんだよね」なんて天狗になっていたら、それこそいい笑い者。それどころか、何にもわかってない奴って感じで、みんなから総好かんを食らう。
もちろん私もネット系広告マンの端くれなので、そうは言いつつもマーケティング全体を円滑に動かすためにWebマーケティングって今はかなり重要なパーツになっていることは十分に意識はしているけど、だからってWebマーケティングだけですべてが完結するなんて考えは毛頭ない。
今後はネット系の人間は、もっとコンバージョンの背後にある文脈にも目を向けていくべきだし、もっと謙虚にならないといけないとも思う。
特に、これからの時代はますますそうした考えが主流になっていくはず。
例えば、米Googleが先日「Google Analytics」で「Google TV Ads」の視聴データを見られるようにしたことなんかもその流れだと思う。
それに、Web広告研究会の副代表幹事・渡辺春樹さん(本田技研工業)は以前から一貫して「マスメディアを使ったキャンペーン効果はサイトのアクセスを見れば計測可能だ」と語っているけど、こうしたWebマーケティングとリアルマーケティングの統合的発想というのはますます加速していく。
そうなった時に、「自分はネット系の人間なので、リアルのことは知りません、勉強する必要がありません」なんてことを言っている人間は、早々にフィールドから立ち去っていただくしかない(その逆で、私はマス媒体専門なのでネットのことは知りませんっていう人間もやっぱり要らね)。
Webマーケティングだリアルマーケティングだなんて、それぞれを個別に捉えているなんてもはや時代錯誤で、すでに時代はトータルフットボールならぬトータルマーケティングの時代に入りつつあるのだと思う。
【参考記事】
・テレビ広告の効果測定もGoogle Analyticsで - ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0806/07/news011.html
・TVとWebの出会い-Google AnalyticsがTV広告の計測開始[TechCrunch Japanese]
http://jp.techcrunch.com/archives/20080606tv-meet-the-web-google-analytics-starts-measuring-tv-ads/
・企業サイトは広告効果を写す鏡[読売ADリポート]
http://adv.yomiuri.co.jp/ojo/02number/200604/04toku3.html
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