ターゲティング広告って必ずしもメリットだけじゃなかろうに

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インターネット広告のメリットを語る際に、「ターゲットユーザーの絞り込みが簡単なので、製品やサービスの購買対象となるユーザーだけに広告を見せられる。だから、広告の無駄打ちが少なくなり、高い広告効果が期待できる」っていう話がよく出てきます。簡単に言ってしまえば、いわゆるターゲティングの優位性ってやつですね。

でも、「エキサイト ウェブアド タイムス」の以下の記事を読んで、常々感じていターゲティング広告の問題点について書いてみたくなりました。

・優れた遊び道具で広告効果を拡大する――「ヒゲチェン」 | エキサイト ウェブアド タイムス
http://www.excite.co.jp/webad/special/rid_1731/

引っかかったのは、この記事の次の部分。

確かに、まだ「ヒゲ人口2倍」には程遠い。でも、入り口はどこでもいいんです。「ヒゲチェン」のサイトで、少しでもヒゲに対する感情が芽生えたら、偶然に聞いた女性の「ヒゲ生やしたら似合うんじゃない?」という言葉で生やし始めるかもしれない。そういうきっかけを作るのが大事なんですよ。

実は個人的に感じているターゲティング広告の問題点が、この発言に含まれている気がします。

というのも、人が製品やサービスを購入する時って、必ずしもその製品やサービスの購買対象者の助言だけ(つまりは購入者のクチコミなど)を参考にするわけではないことが考えられます。

例えば、個人的な話になりますが、私は自動車の運転免許を持っていないので、自動車メーカーにとっては非ターゲットユーザーになります。確かに私が直近で自動車を購入することはないので、それは間違った解釈ではありません。ですが、不思議なことに私は何度も友人が自動車を購入する際にアドバイスをした経験があります。「○○買うの? オヤジ臭くない?」、「いいなぁ。○○買うんだ。カッコ良いよね」ていう具合に。

ここで何が言いたいかと言うと、実はターゲットユーザーが製品やサービスを購入する際に、非ターゲットユーザーも少なからずその購買行動に影響を与えている可能性があるのではないかということです。

つまりは、企業がターゲットとしては考えていない人だって、みんなそれぞれに特定の製品やサービスに対する個人的なイメージを抱いていて、それぞれ好き勝手にそのイメージを友人に語ったりする。それなのに、「購買対象となるユーザーだけに広告を見せる」ことを100%メリットだけだって捉えていていいのだろうかと思うことがあります。

ターゲティングによって広告の効率化が図れるって話は確かに間違いではないと思うんですが、一方では、じゃあ効率一辺倒でターゲティングをギッチギチにやりましょうね、購買対象外の人なんてどうせ買ってくれない人だから、なんて視点だけでいいのかなとも思うわけです(もちろん、製品やサービスのカテゴリにもよると思うけど)。

それから、このブログではアマゾン・アソシエイトのコンテンツ連動型広告を貼り付けていますが、この広告ってかなり精度が低くて記事とは関係ない見当違いな広告も結構配信されたりしています。

ところが、なぜかそんな広告がクリックされて商品を購入している方がいたりします。

オフラインでショッピングする時もそうですが、何か買う目的の商品があって買い物に出かけてみたものの、実際にはその商品を買わないで、まったく違うものを買って帰ってきたっていう経験は誰でもありませんか?

しかも、それで本人は失敗したなんて微塵も思っていないことも多い。こんな具合に偶然の出会いがユーザーの幸せに発展することもある。

そんなことを思うと、必然的な出会いばかりを生み出すターゲティング広告ばかりが氾濫すると、世の中サプライズがなくなって面白くなくなるんだよなぁ、なんて考えてしまう。

これまでリーチばかりが語られてマス広告ばかりが注目を集めていた風潮も決して健全だとは言えないけど、今のようにターゲティングのメリットばかりが語られてターゲティング広告を完全美化する風潮もどうなんだろって、思ってしまいます。

要するに、重要なのはそれぞれの広告手法のメリット、デメリットをきちんと洗い出して、過大評価も過小評価もせず、扱う商材にあったバランスをきちんと考えて使っていくってことなんじゃないのかなぁ。

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