以前、ユニセフの広告を紹介するエントリーのなかで、「公共広告はリアリティを削っても多くの人に関心をもってもらうことが重要なのか、それとも現実をありのままに伝えて、本当のことを知ってもらうことが重要なのか」という問題提議を自分なりにしてみました。
それはユニセフの広告が、あまりにも洗練され過ぎていて、現実をマイルドに味付けして伝えているような気がしたからです。
でも、今回WSSCC(Water Supply & Sanitation Collaborative Councilの略。水の供給や衛生分野の国際協調を強化する目的で、1990年にWHO(世界保健機構)内に設立された機関。日本名は「水供給衛生協調会議」)の広告を見て、そのどちらも間違っているような気がしました。
というのも、人が目を背けたくなるような現実をあえて切り取って広告にしなくても、本物のクリエイティブ力があれば、ありのままの悲惨な現実をクリエイティブの力で的確に伝えることは可能だと感じたからです。
リアリティかバーチャルかを二者択一で語るのは浅はかな考えでした。「バーチャルな世界観を通じてリアリティのある表現をする」、これこそがクリエイターの力の見せ所なわけですね。
やっぱり広告ってスゴイなぁ。深いなぁ。
それにしてもこの広告、写真もさることながらコピーに凄味があります(直訳ですが、間違っていたらすいません)。
Water kills every day.(水は毎日殺します)

Diarrhea kills babies every day.(下痢は毎日、赤ん坊を殺します)

1.2billion people drink dirty water every day.(12億人の人が毎日、汚い水を飲みます)

Millions of women have to do it with an audience.(何百万人もの女性が聴衆に見守られて、それをしなければなりません)

In some countries women risk rape by collecting water.(いくつかの国では、女性は水を集めることによって、強姦の危険にさらされます)

最後に余談ですが、Googleさんのこの広告の出し方、まさにコンテンツマッチです。スバラシイ!
【参考記事】
・Wsscc: Wall | Ads of the World: Creative Advertising Archive & Community
http://adsoftheworld.com/media/print/wsscc_wall
・Wsscc: Babies | Ads of the World: Creative Advertising Archive & Community
http://adsoftheworld.com/media/print/wsscc_babies
・Wsscc: Cockroach | Ads of the World: Creative Advertising Archive & Community
http://adsoftheworld.com/media/print/wsscc_cockroach
・Wsscc: Audience | Ads of the World: Creative Advertising Archive & Community
http://adsoftheworld.com/media/print/wsscc_audience
・Wsscc: Spermatozoides | Ads of the World: Creative Advertising Archive & Community
http://adsoftheworld.com/media/print/wsscc_spermatozoides
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コピーのコピーはコピー?…
ところで、バーチャルとか人生ゲームとかいう言葉を拙稿は好んで使う。もちろんテレ (more…)
Tracked on 2008.02.21 19:02:30 by 哲学はなぜ間違うのか?
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